4K8K放送視聴可能機器200万台を突破A-PAB「新4K8K衛星放送1周年セレモニー」開催

一般社団法人 放送サービス高度化推進協会(A-PAB)は11月28日、4K8K推進キャラクターの深田恭子さんが出席する中、東京都内で「新4K8K衛星放送1周年セレモニー」を開催し、4K8K放送視聴可能機器が200万台を突破したことを公表するとともに更なる普及推進に向けて関係者が取り組んでいくことを確認しました。

セレモニーには総務省寺田副大臣、NHK上田会長、民放連大久保会長、JEITAを代表して安木東芝映像ソリューション上席副社長、深田恭子さん、放送事業者、テレビメーカーなど4K・8K放送に関わる団体、関係者ら約200人が出席しました。

まず主催者を代表してA-PABの福田俊男理事長は次のように挨拶しました。
「新4K8K衛星放送が始まった12月1日まであと3日ですが、当日が日曜日ですので少し繰り上げて今日のセレモニーとさせていただきました。
10月末までの視聴可能機器台数は、累計で200万台に乗り218万台になりました。放送開始直後は少し足踏み状態でしたけれども、受信機のラインナップが揃ったこと、更には来年のオリンピック・パラリンピックへの期待感が高まったことなどから、ここにきて順調に伸び始めていると思っております。
流行語にもなりました「にわかファン」はラグビーワールドカップの話です。更に世界野球、卓球、バドミントン、柔道、フィギアスケートと、この秋から冬にかけてまさにスポーツ目白押しでした。スポーツは4K8K放送にはピッタリの分野だろうと推察しています。
ピュア4K番組については民放各局さんにおいて非常に取り組みが進んでいます。12月1日は新4K8K衛星放送が始まって1年であるだけでなくBSデジタル放送が始まって20年目に入るという記念すべき日です。この日にBS民放5局は共同で特番を放送するということです。有名なタレントとアナウンサーが、各局をバスで巡るという初めての企画です。
一方NHKは2日に渡ってアフリカ・タンザニアの世界遺産から野生動物の楽園を7時間生中継すると聞いています。いずれも12月1日をピークに新4K8K衛星放送を更に推し進めようという姿勢が伺えます。年末年始においても各局で大型番組を中心にピュア4Kに取り組むと聞いていますので大いに期待しているところです。受信機のラインアップも合わせて、いよいよ2年目に向けた体制が整ってきたのではないかと思います。
来年はオリンピックイヤーです。これを機にNHKと民放が協力して4Kにも取り組んでいただければ、一層弾みがつくものと期待しています。
私共は放送事業者・メーカー・販売の皆さんと、より一層協力体制を強固にして普及に努めていくつもりです。皆さまの更なるご支援、ご指導ご鞭撻をお願いいたします」

【A-PAB 福田理事長】

出席者代表挨拶

次に寺田稔総務副大臣は次のように挨拶しました。
「新4K8K衛星放送が今年12月1日をもって1周年を迎えることを心から祝福をいたします。2013年のJSAT実証を経てBSATへのシフト、そして今日の新4K8K時代が到来し、まさに「別世界」に突入しました。これが「別世界」ではなく、これからは世界標準になっていくことを確信しているところです。
視聴可能世帯が200万を越えたということで、皆さま方の今日に至るまでのご尽力に感謝申し上げます。今後の更なる普及に向けて放送局側では4K8Kの設備投資の促進、受信環境の更なる整備、また魅力的なコンテンツの提供が非常に重要になってきます。国民視聴者に感動と勇気を与える番組制作に引き続き取り組んでいただきたいと思います。
明年はいよいよ2020東京オリンピック・パラリンピック、更に2025年には大阪万博が控えています。先般のラグビーワールドカップの大変な盛り上がりを見るにつけ、国民的イベント、更に世界を巻き込んだ国際的イベントとしてオリパラ、大阪万博に臨んで参りたいと思います。
オリパラの競技が数多くの中継されることによって新4K8K衛星放送の推進をオールジャパンで盛り上げることが出来ると確信しています。この機会に期待に応えるコンテンツの制作を改めてお願いいたします。
総務省といたしましても、関係事業者・団体の皆さまとともに受信環境の整備や周知広報、情報発信に取り組むことで更に盛り上げて参ります」

【寺田稔 総務副大臣】

NHKの上田良一会長は次のように挨拶しました。
「BS4Kでの南極からの生中継、BS8Kでのイタリアからの生中継の開局特番から1年、NHKは紀行や自然、芸術やスポーツなど、さまざまなジャンルの番組を放送し、視聴者の皆さまに4K・8Kならではのスペシャルな感動と体験をお届けしてまいりました。
ラグビーワールドカップは大いに盛り上がりました。NHKは中継に加えて、全国各地でパブリックビューイングや受信公開を行い、およそ4万人の方々に、超高精細画質と臨場感あふれる音響を体感していただきました。また皇位継承に伴う儀式を4Kや8Kでも中継・記録するなど、日本の伝統を超高精細の映像でしっかりと残しています。
世界で初めての8Kは、海外でも価値が認められつつあります。先月フランスのカンヌで開かれた世界最大級のコンテンツ見本市MIPCOMでは、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ原作のドラマ「浮世の画家」を海外で初めて8Kの大型画面で上映し大きな反響を呼びました。
来年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピックです。NHKは4K・8Kの中継やインターネットを駆使して、最高水準かつ世界最大規模の放送サービスを提供したいと考えています。1964年の東京オリンピックは、白黒テレビからカラー化へと切り替わる大きなきっかけとなりました。テレビは今、4K・8Kへと更なる発展をとげようとしています。この機会を逃す手はありません。当初のロードマップから2年前倒して、去年12月に放送を開始したのも、まさにそこに狙いがあったと思います。
新4K8K衛星放送を視聴できる機器の台数は着実に増加していますが、それを上回る数の4K対応テレビがすでに普及しています。これはいかにももったいない。是非チューナーを付けて別次元のテレビの世界を体感していただきたいと思います。
NHKは、ここにお集まりの皆さまと力を合わせながら、新4K8K衛星放送のさらなる普及推進のため、引き続き先導的な役割を果たしていくことをお約束いたします」

【NHK 上田良一会長】

民放連の大久保好男会長は次のように挨拶しました。
「これまで4K・8Kの普及にご尽力いただきました全ての関係者の皆さまにあらためて敬意を表し、心より感謝を申し上げます。4K・8Kはこれまで、皆さまご指摘の通り高画質の放送コンテンツを届ける素晴らしい放送メディアであります。放送事業者の努力により4Kコンテンツもだいぶ増えてまいりました。来年の東京オリンピック・パラリンピックは4K普及の好機であります。民放事業者としてもコンテンツの充実などによって4K放送がしっかりと成長していくよう、引き続き努力していく所存です。
ただ、昨年の4K・8K放送開始の際のセレモニーの場でも申し上げましたが民放事業者の経営環境は一段と厳しくなっています。総務省をはじめ関係者の皆さんには、この4K放送が1日も早く自立し、自走できるように、これまで以上に格段のご支援ご指導をお願いしたいと思います。
お集りの皆さまのご健勝を祈り、また4K放送、4K衛星放送事業者へのご支援をお願いしましてご挨拶といたします」

【民放連 大久保好男会長】

JEITAを代表して東芝映像ソリューションの安木成次郎取締役上席副社長は次のように挨拶しました。
「新4K8K衛星放送1周年を迎え、新放送は順調に視聴者の皆さまに受け入れられていると思っています。これは放送業界、家電流通業界の皆さまの努力、更には政府の皆さまのご指導の賜物と感謝しております。
新4K8K衛星放送は、従来の放送を超える美しい映像や臨場感など、新しい価値を生み出しています。これはSociety 5.0でも言われている快適で質の高い生活を送ることができる人間中心の社会の実現へも寄与していくものと思います。今後は、更に4K・8Kの技術が5Gとも連動して防災、医療、健康、教育などの分野に応用されていくものと思っています。
JEITAとしても、このような新しい価値の創造に是非とも取り組んで参りたいと思っています。
先に行われましたInterBEEにおいて、JEITAはNHK様と協力して8Kのスポーツ中継をはじめ、4K・8Kのコンテンツ、最新の受信機、更には受信方法などの展示をしました。4K・8Kの魅力をお伝えし更なる普及へ期待を持っていただけたものと思っています。
さて、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催も目前に迫っています。大会のビジョンはスポーツには世界と未来を変える力があるとされております。来年は新4K・8K衛星放送の最高の画質と高音質を多くの皆さまに体験していただき、スポーツのすばらしさと力強さを感じて頂きたいと思っています。
JEITAとしては、普及促進に向けて放送業界や家電流通業界のお力をお借りすると共に、政府におかれましても受信環境の整備及びコンテンツの充実に向けて更なるご支援を賜りつつ、新4K8K衛星放送によって高品質なコンテンツを視聴者の皆さまにお届けできるよう最大限努めてまいります」

【JEITA 安木成次郎 東芝映像ソリューション取締役上席副社長】

4K8K推進キャラクター 深田恭子さん

深田恭子さんはこの1年を振り返り「自宅の4Kテレビで、グルメや旅番組、臨場感あるスポーツ番組を見ています。特にラグビーワールドカップは大きな画面と迫力ある音声で思わず声を出して応援してしまいました。4Kテレビを買っておいてよかったです」と語りました。また「オリンピックの種目になったサーフィンは海外に行った時に中継を見るくらいなので楽しみにしています。水の映像はすごく好きです」と期待感を膨らませました。

【4K8K推進キャラクター 深田恭子さん】

深田さんは、今回の1周年セレモニーで4K8K推進キャラクターの役割を終えることになり、2年間の普及推進活動に対してA-PAB福田理事長から感謝状が贈呈されました。

【福田理事長より深田恭子さんに感謝状贈呈】

セレモニーでは、新4K8K衛星放送がスタートしてから1年間を、番組宣伝ビデオを含めて映像で振り返り、また1周年記念や年末年始の4K番組などをPRビデオにまとめて上映しました。(資料① 各局の番組編成 参照)

4K8K放送が視聴できる機器は200万台を突破

A-PABからの報告では、10月末時点での新4K8K衛星放送の視聴可能機器台数が218万6,000台になったことが公表され、木村政孝理事が次のように説明を加えました。 「200万台を超えた牽引役は新チューナー内蔵テレビで、1月から5月は月平均で6万8,000台だったのが、6月から10月は月平均17万3,000台と2.6倍になり、6月から急拡大しています。新チューナーが内蔵されていない4K対応テレビは、市場に既に630万台出ていますが、外付けの新チューナーは22万台程度で、接続率は3%強という状態です。4K対応テレビという財産を活かすことも、大きな課題だと認識しています。 (資料② 新4K8K衛星放送の視聴可能機器台数 参照) 次に販売現場での売り上げの動向ですが、8月と9月は、消費税増税前であり、またラグビーW杯効果もあって、それぞれ前年同月比で8月は約1.8倍、9月は2.3倍になったということです。10月はその反動があるのではと懸念されましたが横ばいで推移し、11月も横ばいをキープできる見通しで、12月の年末商戦には大きな手応えを感じていると聞いています。来年の見通しですが、『オリンピック・パラリンピックを新放送で視たい』というマインドが非常に強いというデータもあり、来年7月の開会式までに更なる普及拡大を目指したいと考えています」

【A-PAB 木村政孝理事】

新4K8K衛星放送コールセンター

続いてコールセンターの相談状況と電波漏洩対策の助成金制度について、宇佐美雄司4K8K推進センター長が次のように報告しました。
「10月の相談件数は305件で、消費税増税前の9月より36%減少しました。今後は、冬のボーナス商戦に向けて相談が増加するものと見込んでいます。
今回は、視点を変えて分析してみました。まず、男女別では、4K・8Kの技術的な相談が多く、男性が80パーセントを占めています。次に相談者の年代別分布では、最も多いのが60代で全体の33%を占め、次いで50代と70代がそれぞれ20%です。つまり50代以上がおよそ7割を占め、30代以下は1割程度となっています。
次に受信意欲です。4K放送では、昨年12月の放送開始時に59%と高い受信意欲がありましたが、徐々に低下して5月に底を打った後、9月にかけて上昇し全体としては上昇傾向にあると判断しています。8K放送では、4Kとは対照的に12月から3月にかけて上昇しています。こちらも上下しながら全体としては上昇傾向にあると言えます。今後、年末のテレビの買い替え時期、来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて更に受信意欲が高まるものと期待しています。(資料③ 新4K8K衛星放送コールセンター相談状況 参照)
さて、改めてお伝えしますが、左旋の放送を視るために4K・8K対応のパラボラアンテナに交換する際、技術基準を超えた電波が漏れてしまうと電波法違反となります。そこで国による『電波漏洩対策の助成金制度』があります。今年度は、改修費用の2分の1が助成されます。助成金にはまだ余裕がありますのでお早めに申請をお願いいたします。詳しくはA-APBのホームページをご覧ください」

【A-PAB 宇佐美雄司 4K8K推進センター長】
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